[[インフォーマル会議]] 2018年3月22日 17:30〜19:30、会場:東京理科大学 野田キャンパス 出席者23名 代表幹事:板倉、中條 (2017.04 - 2018.03) (文責:中條) 【報告】 -QCDMOF 活動報告(板倉) --QCDMOFの登録者 ---秋以降の新規入会者は数名。新しい研究室のメンバー・学生に新規登録を勧めるようにお願いします。名簿データの更新の必要性がある。所属が古くなっていたりするのを更新すべき。 --2017年度の活動報告 ---学会シンポジウム ---「高エネルギー重イオン衝突実験と諸分野の協奏と発展」 (2018/3/22)を企画し、実施した。 重イオン衝突の物理の発展のうち、従来のQGPの物理として収まりきれない広がりを他分野との関係を意識しながら概観することを目指した。参加者は80名程度。他分野からの参加はそれほどは無かった。初日の午前中という事が大きく影響したか。 --2018年度世話人代表幹事 ---2017年度の幹事(中條・板倉)は2018年3月末をもって終了。 ---以下の二名を提案し、承認された。任期は2018年4月から2019年3月末まで。 ---理論:赤松氏(阪大) ---実験:郡司氏(東大CNS) -RHIC, PHENIX, sPHENIX (秋葉) --RHIC今後の予定 ---3月初めから15週間の予定でRUN 18が始まっている。 ---STARのみ稼働。 ---主にChiral magnetic effectの有無の検証を行う。(ZrZr, RuRuの比較) ---Au Au 27GeV も行う。 ---主にChiral magnetic effectの有無の検証を行う。(Zr-Zr, Ru-Ruの比較) ---Au-Au 27GeV も行う。 --PHENIX ---測定器の解体はほぼ終了 ---日米で作られた装置で再利用可能なものは日本に返還 --最近の結果 ---low pt dileptonの論文をQM18前に投稿予定 ---QM18ではpAでのdirect photonも報告予定 ---small syatemでのflowの論文、2017年に3篇出版 ---19.6 --200GeVの全てのエネルギーで集団運動があることを示す --sPHENIX ---Jet, photon, b-jets, Upsilonを測定 ---2016年9月にCD0、正式にprojectとして始動 ---理研ではIntermediate Silicon Trackerの建設を提案 -RHIC/STAR報告、日米事業 (江角) --日米科学技術協力事業 ---片付けのための予算をもらっていたのでその作業を行った ---継続の申請 ---(Part 1) 今までのPHENIX終了の報告 ---(Part 2) STARでのBES2 programのnew proposal ---STARの検出器のupgrade予定の報告 ---Run18ではfixed targetで3GeVも予定(HADESのデータの確認) -LHC ALICE (下村) --2017年 ---13TeV, 5TeV 陽子・陽子 ---5TeV キセノン・キセノン衝突(サイズ依存性) --2018年 ---13TeV 陽子・陽子衝突 ---5 TeV PbPb衝突 ---5 TeV Pb-Pb 衝突 ---LHC Run-2 最後の年 --日本グループの活動 ---活動報告は原子核研究を参照のこと -J-PARC-HI(佐甲) --国際会議などでの発表・企画 6件 --新学術、残念ながらヒアリングに進めず --検出器R&D ---MRPC-TOF, ALICE-O2 --J-PARC PACでの審査へむけて ---2019年1月にproposal提出を目指す ---2つのシナリオの検討 --ハドロンホールの拡張計画 ---厳しい ---元の拡張案を2段階での段階的実現を目指す(概算要求) ---1st phase HIHR, K10, K1.1 ---J-PARC-HIのためにはスペースの確保(高さ)を要求 --新規検出器計画 ---新しく、dipole hadron spectrometerなどを検討している -HIC報告 (代理:板倉) --1回開催 (第34回、1/13(土)@理研)参加者15名 --facebookからスライドへのリンク有。 ---https://ja-jp.facebook.com/heavyion.cafe/ --(意見)1月13日はセンター試験があったために参加できなかった。今後、日程を立てる時は配慮してほしい。 -HIP報告 (下村) --2回開催 10/20@広島(36名), 1/12@大阪(35名) --ポスターセッションを試みた。好評。 --次回はおそらくpost QMか。名古屋で開催が妥当。 ---QM前に人選を済ませるべき。 --- 次期qcdmof世話人代表幹事が主導か? -Hawaii学会の件 (中條) --workshop 2件提案した ⇒ 2件をmergeせよ、との指示が来た --invited session 1件 提案 --mini-symposium 2件 提案 -NFQCD YKIS 大西 --旅費サポート・机の申請は3/18が締め切りだったが、まだ受け付けは可能なので、積極的に申し込んで欲しい。 【その他】 -問題提議 --分野の活性化を願って幾つかの問題提議があった。検討すべき・共有すべき事項なのでここに残しておく。 -問題提議(蜂谷氏) --一般講演では実験と理論の合同セッションが設けられていたのに、実験の講演が1件しかなかった。学生が居ないわけではないのにこの少なさはどういうことか?シンポジウムでも、いろいろと分からないこと、新しい事が出てきて、物理として枯渇しているわけではないのに、外から見たら分野のアクティビティーが下がっているように思われてしまう。今回一般講演に申し込まなかった理由としては、就職してしまう、海外出張中、秋のハワイ学会への参加を見越して出し控えているなど様々なものが有るのだろうが、スタッフが積極的に講演申込をするように働きかけるべきではないだろうか。 --うちの研究室では、就職して出ていく学生には春の学会で発表するように言っている。学会での発表を卒業の条件としているわけではないが、そういう流れができている。(金田氏) --就職や引っ越しなどで忙しい学生の代わりにスタッフが発表してもいいのではないか?(下村氏) -問題提議(本郷氏) --理論側(若手)から一言いわせてもらいたい。アクティビティーが低下しているように見られるというよりも、はっきり言って元気がないとしか言いようがない。若いポスドクたちは海外に流出し、日本でポスドクの公募が無いために帰ってこれない状態が続いているではないか。このままでは分野が衰退していくだろう。どうするのか。深刻だと思う。J-PARCで新学術など出しているが、今の出し方で本当に通ると思えないし、appealingであるとは思えない。例えば、今最も注目されている中性子星合体に伴う重力波の物理などをやっているastroの人たちと手を組んで申請するなど、もっと通りやすいやり方はあるのではないか。新学術でなくとも、大きな科研費でポスドクを雇用するなどして分野を支えていく必要があるのではないか。ハワイの学会のシンポジウム提案だって、なんでastroの切り口が無いのか理解できない。 --確かに、J-PARCの目指す新しい物理として、phase diagramのもっと高密度領域にあるカラー超伝導などを前面に出すというのは一つのやり方としてあるかもしれない。初田さんからも同様の助言を受けている。(浜垣氏) --高エネルギー分野のようにもっと組織を使って活動したらどうか。例えば核物理委員会にいつも代表者を送り込み、分野の意見を反映させる、かつアクティビティを示すようなことをしてはどうか。せっかく、QCDMOFとして人数を集め、まとまって行動をしているのだから、生かしていくべきである。(原田氏) --本来、QCDMOFはこのような事を議論する場であり、議論の結果、科研費の申請として結実するかは自明ではないし難しいかもしれないが、今後も各報告以外に忌憚ない意見を交換する場としてこの場を捉えていければと思う。(志垣氏) 以上。